発表時から現在までの問題作 交響曲第5番「革命」

発表時から現在までの問題作 交響曲第5番「革命」

発表時から現在までの問題作 交響曲第5番「革命」

2024/02/19
【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。


ショスタコーヴィチの最も有名な曲といえばこの交響曲第5番「革命」だと思う。このコラムを読んでもらっている人の中でもこの曲は知っている!という人がいるのではないでしょうか?

冒頭部分から悲壮的ではあるが、これらの困難に最後は勝利するという、まあ日本人も大好きな水戸黄門的要素の高い曲だと言えます。聞いたことない人、ぜひ一回全曲を聴いてほしい。

さて、タイトルにも書きましたが、この曲は結構いわくつきな曲で、ショスタコーヴィチの様々なメッセージが隠されていると言われています。今回からこの交響曲第5番について詳しく説明していくね。

この曲が作曲され初演されたのは1937年、ショスタコーヴィチが31歳のときになります。
先週のコラムでも書きましたが、「プラウダ批判」がこの曲が作曲された前年で、すでにショスタコーヴィチは粛清状態にあったのでした。

何度も繰り返しますが、ショスタコーヴィチは革命から冷戦まで「ソ連」というキーワードから露骨に連想される厳しい社会情勢を生きた作曲家で、この国が芸術家に許したのは「社会主義リアリズム」に則った作品、お国を賛美し、革命と同志スターリンを神格化する作品なんだよ。

青年ショスタコーヴィチは、不協和音満載の交響曲や不倫を題材としたハレンチなオペラを発表するが、当然当局から強烈な批判を受け、親戚は収容所送り、友人は銃殺という悲惨な状況を迎える。
「あいつに関わったら命がない」との噂が彼を孤立させる中、ショスタコーヴィチ自身も「次は我が身…」という実感もあったことでしょう。
因みになぜショスタコーヴィチが処刑されなかったかというと、それは彼はこの頃すでに名声を得ていて、当局も手が出しづらかったということらしいです。

そんな中起死回生の交響曲第5番の作曲に着手するが・・・・

ショスタコーヴィチ:交響曲第5番「革命」
https://www.youtube.com/watch?v=cg0M4LzEITQ
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