「振ると面食らう」=フルトヴェングラー

「振ると面食らう」=フルトヴェングラー

「振ると面食らう」=フルトヴェングラー

2023/10/16

【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。



先週は指揮者の役割とか何者なのかを解説しました。そこで、今週から活躍しているまたは活躍した指揮者を紹介していきたいと思います。
初めは、この指揮者の名前だけは知っておいたほうがいいよ、という人から後半は私が個人的に崇拝している指揮者を紹介していくね。

はじめに紹介する指揮者はヴィルヘルム・フルトヴェングラー。ドイツの指揮者で超巨匠の一人です。
1886年にベルリンで生まれて、ベルリン・フィルハーモニ管弦楽団の常任指揮者、後年は終身指揮者の称号を与えられている20世紀前半を代表する指揮者なんだよ。

この人を語る上でどうしてもついてくるのがナチスドイツのヒトラー。
ヒトラーは音楽を使って民衆を動かしていた。戦争で音楽を活用するのは常套手段で、日本でも軍歌とかあるよね。ちなみに吹奏楽ができたのも戦争の兵隊を動かしたり活気づけるために戦場で演奏ができる編成を作る必要があって生まれたものなんだよ。

ヒトラーはワーグナーの曲を好んでそれを使っていたんだけど、フルトヴェングラーは元々ワーグナーの演奏に定評があったんだよね。だから、ナチスが主催する演奏会にはよく呼ばれていたんだけど、自身がナチスに使われていることをすごく嫌がっていたんだ。だけど恐怖政治だからね。断り続けると逮捕されるかもしれない。だから演奏会の予定を死ぬほど組んでナチスからの要請を断っていたんだよ。

でも、戦況が悪化してきた1942年その要請を断りきれずついに演奏会に出演する事に。それはヒトラー誕生祝賀会で、ベートヴェンの第九交響曲。この音源は今でも残っているんだけど、爆速の演奏で、演奏者もフルトヴェングラーからも怒りと思えるような気迫が感じられます。名盤と言われているんだよ。

https://www.youtube.com/watch?v=xJXjC254Els

聞いてもらえるとわかるけど、やはりうまい!

さて、残念ながら映像が見つけられなかったので、私もどんな指揮をするのか知りませんが、ただ、曲が始まる前から細かく指揮棒が震えているらしく、どこで入ったら良いのかよくわからないと言われていて、それで、日本ではフルトヴェングラーの名前をもじって「振ると面食らう」→「フルトメンクラウ」→「フルトヴェングラー」と親しまれているんだよ。
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