指揮者になる条件

2023/10/12

【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。

指揮者になるためには、実は特に資格があるわけではありません。
ただ、これまで述べたように、音楽的に楽団をまとめる必要があるある種のリーダであるわけで、当然高い音楽的な知識が求められます。

演奏会で演奏される曲をかなり深い部分まで理解し、それを自分ではない演奏者に伝えて演奏をするわけですから、表現力やコミュニケーション力も高い水準で要求されます。

ですから、多くの指揮者は専門の勉強をしている人が多いですね。
例えば世界的に有名な指揮者カラヤンは、以前も書きましたが、オペラのコルペティを長い間していて、そして力をつけてきたりしていました。

ただ、多くの指揮者は有名な指揮者の弟子になって、そこで研鑽を積んでいる人が多い気がします。小澤征爾もそうですね。
有名な指揮者の付き人をしていると、練習のときに練習指揮者と言って有名な指揮者のかわりに指揮をすることがあります。
そんな経験を積むことで、ある日本番で指揮者が急病になり、いきなり本番を振らないといけないという大チャンスが現れ、デビューをするというシンデレラストーリーもよくあるらしいです。

他には楽器経験者が指揮者になる場合も結構ありますね。
楽団の演奏者は、普段指揮者の要求に応えながら演奏していて、まあまあストレスが溜まってきます。時には自分よりも音楽レベルの低い人の要求にも応えないといけない場合もあります。自分の音楽を表現したいと思うのは自然のことで、そこから指揮者になっていくということもあります。

でも、やはりピアニストやバイオリン出身が多い気がしますね。日本の古い指揮者でオーケストラの文化を育てた吉田正さんはたしかフルート出身だった気がします。

そうそう、基本的に指揮者は自ら楽器を演奏しませんが、ピアノ協奏曲などは、指揮者自らソリストをする場合もあります。これを弾きぶりというんだよ。
よく見ます。ハイドンなどあまり編成の大きくない曲が多いですが、以前、ピアニストのクリスチャン・ツィメルマンがショパンのピアノコンチェルト第1番を弾きぶりしたCDを聞いたことがありましたが、独特で面白かったな〜。こうやってこの曲を表現したいんだね？っている感じで。

最後に、もう一つ指揮者になる方法があります。それは、自分でお金を出して、楽団員を雇ってしまうという方法。アマチュアだったら自分で楽団を作るという方法かな？まあ、だとしても演奏者がついてくるか？お客さんは来てくれるか？色々ハードルは高いね。

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