ショスタコーヴィチの生きた時代を解説

ショスタコーヴィチの生きた時代を解説

ショスタコーヴィチの生きた時代を解説

2024/01/31
【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。


ショスタコーヴィチを説明するうえでどうしてもソ連・ロシアの時代背景を知っておく必要があるんだ。なぜなら私達は資本主義の中で生きていて、我々の常識で物事を理解するとどうしてもわからなくなってしまう。
なのであえて今回はこの時代を解説するね。

ショスタコーヴィチの生まれる前の19世紀後半のロシアは、ロマノフ朝という君主制の帝国。いわゆる大様がいて、王様が政治から何から取り仕切っていた時代。王様が白といえばカラスも白の時代なんだよ。

周辺の欧州各国は産業革命が起きていて、立憲君主制など民主化が少しづつ根付いていたけど、ロシア帝国はこの流れに大きく遅れてしまうんだ。

ロマノフ朝の歴代の大様は(女帝も何人かいる)は、権力に枯死して、身内までも殺害してしまうほどカオスな状態。そんな中、ニコライ2世が登場するんだ。ニコライ2世は日本にも来ていて、その時暗殺未遂にあっている。

ロシアは地政学的にどうしても南に進出しないといけなかった。産業革命の遅れを取り戻すには他国との貿易が必要で、そのためには不凍港(冬になっても凍らない港)が必要で、その関係で黒海に面したクリミア半島をどうしても抑えなくてならず、それが今のウクライナ戦争の火種の一つとなっているんだよ。

そして日露戦争も同じ理由で起きているんだよね。
この日露戦争で日本に負けたことがロマノフ朝の大きな傷になるんだよね。東側の進出を諦める必要になったんだよね。

これを期に民衆から民主化運動が広がり始めるんだ。経済がもう持たない状況下でニコライ2世に対する風当たりが半端なかったんだよね。
こんな頃にショスタコーヴィチは生まれているんだよ。
Copyright © 2012 - 2025 GOIS Inc. All Rights Reserved.