晩年のドボルザーク

2023/12/15

【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。

ドボルザークは、アメリカから帰国すると、しばらくは何も手を付けられなかったらしいが、その後プラハで音楽院で再び教鞭を取り始めるんだ。
また、音楽活動も徐々に再開して、９回目のイギリス遠征を果たします。これがイギリスでの公演は最後となります。ちょうどこの頃、ウイーン音楽院の教授就任の依頼が舞い込んでくるのだが、彼はそれを断ってしまう。

実は、彼は生まれた場所チェコへの想いが強く、そして田舎が大好きだったんだよ。自分のいる場所はボヘミア（現在のチェコの西部から中部）しかない、と思っていたらしいんだよ。
それでもウイーン楽友協会からはドボルザークに名誉会員に推挙され、1898年には、それまで音楽家ではブラームスしか得ていなかった芸術科学勲章をフランツ・ヨーゼフ1世の在位50周年式典の席で授けられている。

このように様々な栄誉を身に着けたのであったが、彼は納得していないことがあったのだ。
それは、彼はオペラで大当たりを出していないということで、彼自身焦燥感があったんだ。

そのため、この時からオペラへの創作に邁進し、他のジャンルには目もくれずに、台本を探し求めた。そして出会ったのが、『ルサルカ』であった。1900年4月に着手され、11月27日に完成したこの妖精オペラは1901年3月31日にプラハで初演されて大成功を収めたんだけど、様々な事情でウィーンで上演される機会を逃し国際的な名声を生前に受けることができなかったんだよね。ドヴォルザーク自身は決して満足できず、これ以後もオペラの作曲を続けるが、最後の作品であるオペラ『アルミダ』は、初日から不評に終わってしまった。

結局、オペラでは輝かしい実績を残すことは叶わなかったけど、素晴らしい作品を多く残し、現代でも様々な演奏会で演奏される彼の曲は本当に素晴らしいと思うよ。
彼は６２歳で脳出血によりこの世を去った。葬儀は国葬として執り行われたんだって。

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