祖国チェコへの熱い想い

祖国チェコへの熱い想い

祖国チェコへの熱い想い

2023/12/11
【ご注意】このブログはVIDEO-GOISのスタッフに向けて、クラシック音楽に親しんでもらい、作品のスキルアップを目指してもらうことを目的として開始されました。そのストックを公開しているもので、表現や内容、考え方について専門的なものではございませんのであらかじめご了承ください。


ドボルザークはあまり政治的な発言や活動を行ってはいなかったのだが、生まれ故郷のチェコに対する愛情はとても強かったんだよ。
前回少し触れましたがイギリスでの大成功を収めた後から、国際的な名声が高まっていきます。

作曲家は楽譜が売れないと作曲している意味がないので、出版社と強いつながりができます。この頃に作曲したのが交響曲第7番なのですが、この表紙をめぐって出版社と揉めてしまいます。

当時の楽譜は主にドイツ語表記だったのですが、この交響曲第7番はチェコへの愛国心を込めた曲であったため、ドボルザークはドイツ語と一緒にチェコ語でのタイトル表記にこだわりました。

また自身の名前もドイツ語の「Anton」ではなく、チェコ語「Antonín」を想起できるよう「Ant.」とするよう要求しました。しかし、出版社は交響曲のような大きな曲はあまり売れなく、できれば小品をたくさん書いてほしいという思惑があり、その思惑をドボルザークがやってくれないものだから、この要望を蹴ってしまいます。
これで、この出版社とは決別しちゃうんだよ。

彼がなぜ祖国チェコへの想いが強かったのかというと、実は当時のチェコは、長い間オーストリア・ハプスブルク家の支配下にあって、チェコの人たちは本当に酷い扱いをされ、その憎しみや悲しみに苛まれていたんだ。

こんなことからこの時代のチェコはこうした支配から独立しようという機運が固まっていたんだよね。ドボルザークはそれを音楽で実行しようとしたんだ。
同郷チェコの人たちのへの想いから、祖国に対する愛情が大変高かったことがうかがえるよね。

ドボルザーク:交響曲第7番
https://www.youtube.com/watch?v=YwD7JcpRe0w
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